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憲法破壊の「安全保障関連法案」に反対し廃案を求める |
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掲載日:2015/6/15 |
憲法破壊の「安全保障関連法案」に反対し廃案を求める
―若者たちを戦場に送らないために―
2015年6月14日
民主教育研究所 |
日本の教職員は、侵略戦争に加担した痛苦の反省から、「教え子を再び戦場へ送るな!」の合言葉のもと、あらゆる戦争の企てに反対し、平和と民主主義の教育の実現をめざし、戦後70年間にわたって教育実践と研究と運動を進めてきました。民主教育研究所(民研)も、1992年の創立以来、この精神のもとに研究活動を続けてきました。
しかし、安倍内閣が国会に提出した「安全保障関連法案(安保法案)」は、憲法9条を破壊し、日本が再び軍事力を行使して世界各地の戦争に参加しようとするものであり、私たちはこの企てを到底容認することはできません。
「安保法案」は従来の政府見解を越えて、主に3つの重大な問題に踏み込んでいます。
第1には、集団的自衛権行使による、同盟国(米国)の戦争に参戦する危険があります。
第2には、いつでも地球のあらゆる場所において、同盟国(米国)の「後方支援」の名のもとで、武力の行使を伴った戦争協力に踏み出す危険があります。
第3には、国連PKO(平和維持)等の活動において、武力行使の戦闘に巻き込まれる危険があります。
したがって、法案は「平和安全保障」とは全く逆行し、その本質は「戦争参戦加担法案(戦争法案)」と呼ぶべきものです。これらは、新たな法律を作ることによって、最高法規である憲法第9条を破壊する暴挙と言わなければなりません。衆議院憲法審査会において、与党推薦を含む参考人の憲法学者全員が、この法案を憲法違反であると表明したことは、法案の正当性を疑わせるものです。
さらに教育の実践と研究に携わる者として見逃すことができないのは、安倍内閣がめざす「戦争できる国」づくりを人的に支えるものとして、教育政策が次々に実行されていることです。
それは、グローバル競争にうち勝つ「たくましい日本人」の育成という理念に基づいて、
「学力テスト体制」強化による格差と選別の拡大、学習指導要領の改訂作業、「特別の教科 道徳」の画一的な実施、検定基準の強化による教科書記述の統制や過去の侵略戦争を美化する教科書採択の動きなど、枚挙にいとまがありません。
こうした、教育分野での新自由主義や国家主義的統制強化の動きは、憲法が保障する平和や民主主義や基本的人権尊重の理念を乱暴に破壊するものであり、「戦争法案」の実行を人づくりや教育の分野で支える危険なものです。
以上の認識に立って、民主教育研究所は今回の「戦争法案」には断固として反対し、その廃案を強く求めます。私たちは今後とも、こうした危険な動きを全力で阻止し、子どもの平和と人権を実現する教育研究の道を進んでいくことを表明します。
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